合理的な防火対策を省スペースで実現
2017年10月10日、株式会社竹中工務店と協立エアテック株式会社は、防火戸の中に納まる省スペースな加圧防排煙用圧力調整装置（以下、同装置）を開発し、大阪エリアの高層ビルで適用されたと発表した。
建築基準法により、15階以上の建物では、特別避難階段と、一時的な避難場所あるいは消防活動の拠点となる付室を設置することが規定されており、付室には、排煙設備または外窓を設けることが要求されている。
このため、付室に給気して室内の圧力を高め、煙の侵入を防止する加圧防排煙方式が採用されるケースも増えているが、同方式は、付室の圧力が高くなると扉が開きにくくなる問題があった。
圧力調整装置の概要
同装置は、付室を適切な圧力に保って従来方式の不具合を改善しており、迅速・安全な避難と円滑な消防活動が可能となる。
また、同装置は、厚さ5㎝程度と省スペースで、あらかじめ開口を設けた防火戸にボルトで固定するだけで埋め込むことができるため、防火戸に短時間で設置でき、建物スペースの有効利用などに寄与する。
なお、従来の装置は、厚さが50cm程度で壁面に設置されるため、壁が厚くなり、扉の周囲に設置スペースが必要であった。
さらに、従来は、適切な圧力で開閉するための微調整が必要であったが、同装置では不要となるため、施工時間が大幅に短縮する。
（画像はプレスリリースより）
▼外部リンク
竹中工務店 ニュースリリース
http://www.takenaka.co.jp/news/2017/10/01/index.html