2017年9月29日、沖電気工業株式会社(以下、OKI)は、住友林業株式会社(以下、住友林業)が実施する「センシング技術活用による自然災害時の住宅の安心・安全度を向上する実証実験」(以下、同実証実験)に参画すると発表した。
近年は、M7.0級の大規模地震発生や、ゲリラ豪雨・集中豪雨による水害の増加などで、災害発生時の広域な被害が想定されており、住宅の被災状況の調査・判定に日数を要することが災害復旧の遅れを生む要因として課題となっている。
このような状況で、住友林業は、センシング技術を活用して住宅の現状を把握し、万一の被災時にはセンサーから収集したデータを解析することで被災度を判定する実証実験の実施を検討している。
同実証実験では、住宅の健全性をあらゆる観点で分析・評価できるよう、1棟あたり複数個のセンサーを取り付け、OKIの「920MHz帯マルチホップ無線SmartHop(以下、SmartHop)」経由で住宅の状態を適切に収集する。
「SmartHop」は、自動的に無線環境の良い最適な経路を選択するマルチホップ通信機能を搭載しているため、複雑かつ障害物の多い住宅内でも配線工事が不要で、短期間で無線式センサーをあらゆる場所に設置できる。また、電池駆動であるため、災害で停電している場合でもセンシングが可能だ。
なお、同実証実験のフェーズ1として、10月上旬から、関東圏にある住友林業の展示場などを活用し、各デバイスやセンサーネットワークの検証と、センサーのデータ収集・状態監視を開始する。
次に、フェーズ2として、2018年4月から、浸水検知など、他センサーのデータ収集や収集データの見える化(スマートフォンなどによるデータの閲覧)の検証を行う。
さらに、フェーズ3として、2018年10月から実証実験を全国に展開し、フェーズ4として2019年10月から同社内でのサービス運用を開始する予定だ。
(画像はプレスリリースより)
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