東洋エンジニアリング株式会社は、11日、カナダ現地法人Toyo Engineering Canada Ltd. (以下、Toyo-Canada)が、石油資源開発株式会社の子会社であるJapan Canada Oil Sands Limited (以下、JACOS)より、カナダ・アルバータ州ハンギングストーン鉱区での、オイルサンド開発事業に関わる、ビチューメン(オイルサンド層から採取される超重質油)生産設備の設計、調達、工事業務を受注したことを発表した。
この設備には、水蒸気を井戸に圧入してビチューメンを回収するSAGD法が採用される。契約金額は約8億カナダドル。同社は、2年半後の設備完成を目指している。
JACOSは、ハンギングストーン鉱区内で、既に1日あたり6000~7000バレルのビチューメンを生産している。今回の事業は、その隣接地に本格的な商業生産設備を建設するもの。オペレーターであるJACOSと、カナダの資源大手Nexen Energy ULC(中国海洋石油有限公司の100%子会社)との共同事業として進められる。
カナダ、アルバータ州のオイルサンド開発は、当初、露天掘りで行われていたが、地下のオイルサンド層から直接ビチューメンを回収するIn Situ法に移行しつつある。SAGD法はその一つ。
これにより、初期1日あたり2万バレルのビチューメンが生産され、3万バレルまで増産が可能になる見込みだ。今後もSAGD法を中心としたIn Situ法による設備を中心に開発が進むため、同様設備の建設が多数計画されているという。
同社は、現地のToyo-Canadaを核に、オイルサンド開発関連事業を展開していくとともに、油水分離、ビチューメン軽質化、環境保全などの新技術分野にも取り組んでいくとしている。
▼外部リンク
カナダにてSAGD法によるオイルサンド生産設備を受注
http://www.toyo-eng.co.jp/ja/company/news/
東洋エンジニアリング株式会社
http://www.toyo-eng.co.jp/ja/top.html