重要な積荷を巨大地震から守る
2017年9月12日、株式会社奥村組とオイレス工業株式会社は、物流施設などの地震時における荷物の保全を目的とした、パレット上の積荷の落下リスクを低減する免震技術(以下、同技術)を開発したと発表した。
近年は、ネット通販市場の拡大などに伴い、大量の配送物を処理するための大型物流施設が増加しているが、南海トラフなどの大地震発生に備えて、荷物の保全だけでなく、倉庫機能の維持などの観点から、積荷の落下防止対策技術が求められている。
免震装置の概要
同技術は、物流施設等のラック倉庫に格納される個々のパレットと腕木(ラックフレーム)の間に、すべり材(山型の傾斜)と支持材で構成された免震装置を設置することで、地面からパレットに伝達される揺れを逃がして、パレット上の積荷の落下リスクを低減するものだ。
巨大地震を再現した振動台実験では、免震装置なしの場合と比べて、パレットの揺れが約1/2に低減され、加振終了後は、元の位置に復帰することを確認した。
なお、同技術は、ラックの腕木を加工することにより、的容易に免震装置を取り付けることができるため、既存のラックにも適用できる。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
奥村組 プレスリリース
http://www.okumuragumi.co.jp/news/2017/index7.html