臨場感あふれる体験で、自主的に考える教育を
東急建設は8月24日、バーチャルリアリティ技術を使った体験型の安全衛生教育システムを開発したと発表した。
この教育システムは、バンダイナムコスタジオの協力の下に開発されたもので、災害事故を擬似的に体験し、事故の原因や事故発生防止のためにどうすればよいのかを自主的に考えるための学習システムである。
あえてミスを誘発し、危機意識を喚起
システムには一般に流通しているゲームコンテンツの要素を取り入れ、リアルな感情や心理を引き起こすストーリーが展開される。こうすることで、建設現場で災害事故が発生するプロセスをリアルに再現した。
これまで行われてきた安全衛生教育では、過去の災害事故事例を用いた教本や映像などによる受け身の学習が主体となっていた。
しかし新たなシステムでは、体験者がヘッドマウントディスプレイと手足に装着したコントローラーによって、バーチャルリアリティ空間に構築された建設現場において、実際に手足を動かしながら臨場感あふれる体験が行えるシステムに仕上げた。
また、通常の体験型学習では体験者に模範的な行動を習得させることを目的としているが、新たなシステムでは災害事故の主な原因である「気付き忘れによるミス」、「横着する」といった体験者本人が実際に起こしそうなミスを誘発するよう設定されている。
あえて災害事故を疑似体験させることで危機意識を高め、災害事故発生へとつながる不用意な行動を起こさないよう安全意識を喚起させるのが狙いだ。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
東急建設株式会社のプレスリリース
https://www.tokyu-cnst.co.jp/topics/2017/