発電所運営のトラブル予知で協業
東京電力フュエル&パワーと三菱日立パワーシステムズは7月13日、石炭火力発電所のトラブル検知モデルの共同構築・有効性確認を協業で実施すると発表した。
両社は昨年9月、火力発電所の効率化に向けた業務提携を締結し、火力発電所の運転管理業務と維持管理業務の事業化に取り組んできた。
今回、茨城県那珂郡東海村にある東京電力フュエル&パワーの「常陸那珂火力発電所」において予兆検知モデルを構築し、これまで蓄積してきた設備トラブルの事例を用いた予兆見地の有効性を確認した。
確認作業で、発電所停止の一因となるボイラーの配管に穴が開いて内部の蒸気が漏れ出す「チューブリーク」を1か月前に予兆検知でき、緊急停止の回避や計画外停止期間の短縮など、発電設備の運転可能な時間割合の向上が認められた。
まずは東南アジア向けにサービスを提供
両社は現在、具体的なサービスの展開を目指し、このモデルをフィリピンのティームエナジー社が運営するパグビラオ発電所に適用する取り組みを進めている。
また、国内外の他発電所の設備データとこのモデルをIoTプラットフォームで活用してサービスの開発を進めており、今年度中に東南アジアの石炭火力発電所を対象としたサービスの提供開始を目指す。
(画像は、東京電力フュエル&パワーのホームページより)
▼外部リンク
東京電力フュエル&パワー株式会社、三菱日立パワーシステムズ株式会社のプレスリリース
http://www.tepco.co.jp/