鹿島など、燃料費を大幅に削減できる高速濃縮・乾燥システム「V-CyCle」を開発

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鹿島など、燃料費を大幅に削減できる高速濃縮・乾燥システム「V-CyCle」を開発

2017年07月10日 19:00

最終処分場の水処理など、様々な分野の濃縮・乾燥工程でCO2排出量を半減

2017年7月6日、鹿島建設株式会社は、グループ会社の鹿島環境エンジニアリング株式会社と共同で、ヒートポンプサイクルを採用した高速かつ高効率の濃縮・乾燥システム「V-CyCle」(以下、同システム)を開発したと発表した。

同システムは、廃棄物最終処分場で発生する浸出水や、下水処理場・メタン発酵施設の脱水ろ過液、半導体・化学工業の廃水等から、塩分等の異物を除去する濃縮・乾燥工程において、濃縮処理を効率化・高速化し、また発生した蒸気を再利用することで、燃料費を大幅に削減する。

V-CyCleの概要

濃縮・乾燥に用いる加熱設備として、2通りあり、「ジャケット式加熱器」は塩分が固体として析出しても問題なく濃縮・乾燥を行えるが、熱交換速度が遅い短所がある。一方「外部加熱器」では、熱交換速度は非常に速い反面、塩分が析出すると設備自体に悪影響を与える問題がある。

同システムは、塩分濃度が低い段階では「外部加熱器」を用いて効率よく加熱し、濃度が高まって塩分が析出する段階では「ジャケット式加熱器」に切替えることにより、濃縮・乾燥工程を高速化(従来比約1.5倍)し、省スペース化(従来比約75%)を実現した。

また、濃縮工程で蒸発した蒸気を回収し、圧縮機により昇温・昇圧して、熱として再利用する「ヒートポンプ方式」を採用しており、大幅な省エネ効果とCO2削減効が期待できる。

なお、環境省の「CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業・委託事業」において、同システムの小型機を製作し、実際に処分場で発生した浸出水を用いて濃縮・乾燥試験を行い、既存の設備と比較して、燃料消費量は約1/3、CO2排出量は約1/2にまで低減できることを確認した。

(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク

 

鹿島 プレスリリース
http://www.kajima.co.jp/news/press/201707/6c1-j.htm

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