西松建設など5社、二重管式既製コンクリート杭工法「ヘッドギアパイル工法」を開発

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西松建設など5社、二重管式既製コンクリート杭工法「ヘッドギアパイル工法」を開発

2017年07月07日 04:00

軟弱な地盤条件で中低層建物の杭のコストダウンが可能

2017年6月30日、西松建設株式会社、安藤ハザマ,株式会社熊谷組,株式会社トーヨーアサノ,三谷セキサン株式会社の5社は,既製コンクリート杭の耐震安全性を向上させるヘッドギアパイル(Headgear Pile)工法(以下、同工法)を共同開発したと発表した。

同工法は,建物を支える既製コンクリート杭の頭部に,直径の大きい鋼管を設置し,二重管式構造とすることで、地震力に対する抵抗性を高めることができる。

また、この二重管部の構造安全性評価の妥当性について,一般財団法人日本建築センターから工法評定(BCJ評定-FD0565-01)を取得した。

なお、表層地盤が軟弱な場合には,地震時の杭変位や杭頭部の曲げ応力が大きくなることや,水平荷重に対する耐力が不足するなどの問題があった。

「ヘッドギアパイル工法」の概要

同工法は,建物の鉛直荷重を支持する既製コンクリート杭の杭頭部付近に,直径の大きな鋼管(以下、外管)を設置した二重管式構造とすることにより、地震等で横方向から作用する水平荷重に抵抗することで杭頭変位を低減できる。

さらに、外管に水平荷重の一部を負担させることでコンクリート杭の応力が低減するため,耐震安全性が向上する。

また、同工法は,表層地盤に軟弱な沖積粘性土が堆積する地盤条件で,物流施設,共同住宅,事務所ビルなどの中低層建物に対して効果的で,大きな鉛直支持力を確保できる既製コンクリート杭工法と組み合わせた設計も可能で,特別な機械・装置を用いることが必要でないため,杭のコストダウンに繫がる。

実物大の杭を用いた水平載荷試験により,各水平荷重負担を明らかにするとともに,通常の既製コンクリート杭の施工に用いられる機械で必要な精度を確保できることを確認した。

(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク

 

西松建設 ニュースリリース
https://www.nishimatsu.co.jp/

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