面的変位の把握を簡単に
西松建設は6月26日、山岳トンネル用総合測量システムなどを手掛けるマックと共同で、山岳トンネルの内空変位を素早く計測できる「車載式トンネル3Dスキャニングシステム」を開発したと発表した。
3Dスキャナなど必要な機材を計測車に積み込むことで、トンネル壁面の内空変位計測作業に必要な時間が大幅に短縮する。機材一式を計測のたびに設置する従来の方法に比べて、計測時間を約6分の1に短縮できる。
面倒だった3Dスキャニングもこれなら簡単
山岳トンネルにおける内空変位計測の手法は、トータルステーションを用いた計測が一般的だ。この手法は計測精度が高い反面、20メートル程度の間隔で実施するため、トンネル壁面の部分的な変位しか把握できにない。
壁面全体の変位を補完的に把握するために、3Dスキャナで壁面全体の形状を計測するが、この手法では機材一式を計測のたびに設置し、手動で操作しなければならず、掘削作業の邪魔になるという課題があった。
そこで開発されたのが、「車載式トンネル3Dスキャニングシステム」である。3Dレーザースキャニングに必要な計測機器一式を計測車に搭載することで計測箇所への移動・停止後の計測がスムーズに行える。
計測結果はタブレット端末で処理や確認ができるため、トンネル内空変位を素早く把握して、スピーディな対策が可能だ。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
西松建設株式会社のプレスリリース
https://www.nishimatsu.co.jp/news/news.php?no=MjM4