2017年6月15日、プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies, Limited)は、ドイツのドイツ・エデルシュタールヴェルケ社のジーゲン製鉄所に納入した鋳造用ロボットシステム「リキロボ(LiquiRob)」(以下、同システム)が稼働を開始したと発表した。
同システムは、2016年秋に、ビレット連続鋳造機上部の鋳込み用プラットフォーム上に設置され、鋳造機に流し込む溶鋼を精錬するレードル炉において、酸素などのガス吹込みによる溶鋼の精錬と測定(以下、ランシング作業)を自動で行っている。
なお、ドイツ・エデルシュタールヴェルケ社は、ドイツ国内5カ所に所有する製鉄所において約4,000名の従業員を擁する製鉄会社で、年間約100万トンのステンレス鋼を生産・加工している。
また、ジーゲン製鉄所は、同国中西部のノルトライン・ヴェストファーレン州ジーゲン市に所在し、電極式電気炉で溶鋼を生産し、6ストランド(条)方式連続鋳造機で、方形ビレットに鋳造加工している。
これまで、ランシング作業はオペレータにより手動で行われており、溶鋼が制御困難な状態になる場合があったため、危険を伴っていた。
同ロボットシステムを導入することにより、オペレータが危険な場所で作業する必要がなくなり、安全性が大きく改善した。
さらに、大型で効率的なランス(パイプ状の装置)を使用できるため、ランシングの初回成功率が大幅に向上した。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
プライメタルズ テクノロジーズ プレスリリース
http://www.primetals.co.jp/japan/press/pdf/20170615.pdf