大林組と巴技研、超大型クレーンを不要とする大型風車の組み立て装置「ウインドリフト(TM)」を開発

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大林組と巴技研、超大型クレーンを不要とする大型風車の組み立て装置「ウインドリフト(TM)」を開発

2017年05月23日 03:00

大型風車をリフトアップにより組み立てる装置

株式会社大林組は5月19日、株式会社巴技研と共同で、大型風車の建設工事で超大型クレーンを使わないで、リフトアップにより組み立てを行う装置「ウインドリフト」を開発した、と発表した。

ローターを地上約10mの上空で水平に組み立て、リフトアップ

風力発電は、風車の中心部であるハブや風車の羽であるブレードからなるローターの径を大きくして大型発電機を駆動し、発電効率を高める傾向にある。そのため、風車を支える支柱も高くなり、設備全体が大型化している。

大型風車の建設には、主に2つの方法があり、ハブとブレードをあらかじめ地上で水平に組み立てた後、起こして支柱上端部へ上げていく地組工法と、ハブとブレードを直接支柱上端で取り付けるシングルブレード工法がある。

しかし、資材運搬、部材の組み立て、取り付けなどで広い敷地や国内に数台しかない1,200t級の超大型クレーンを必要とする。現在陸上用風車の最大は、支柱の高さ90m程度の発電容量3MWクラスである。

大林組と巴技研が開発したウインドリフトは、ハブとブレードを地上10m程度の上空で水平に組み立て、建て起こしながら支柱上端部へジャッキアップ式装置でリフトアップする装置である。3MWクラスの風車を建設する場合でも、超大型クレーンや、地上での組み立てスペースが不要である。

施工スペースを確保するための立木の伐採や造成などの準備工事が削減でき、超大型クレーンのコストも不要になるため、10~20%程度のコスト低減が可能、とのこと。

実際の工事で約10%コスト削減を実現

大林組は、秋田県三種町に建設中の三種浜田風力発電所に、ウインドリフトを使用したところ、約10%コストを削減した、という。

大林組グループは、今後大型風車建設にウインドリフトを適用し、効率的・安全な工事を推進するとしている。

(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク

 

株式会社大林組のニュースリリース
http://www.obayashi.co.jp/press/news20170518_01

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