2017年5月19日、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)は、一般炭と低品位鉄鉱石からつくられるフェロコークスを活用した省エネ効果とCO2削減効果の大きい製銑プロセス技術開発(以下、同製銑プロセス技術)に着手すると発表した。
同製銑プロセス技術は、製銑プロセスにおいて、一般炭と低品位鉄鉱石の混合成型・乾留により生成されたフェロコークスに含まれる金属鉄の触媒作用を活用して、高炉内の還元効率を飛躍的に高め、高炉内に入れるコークス量を削減する省エネルギー技術だ。
フェロコークス製造量300トン/日の中規模製造設備による実証研究を通して、フェロコークス製造技術を確立し、2022年頃までに、製銑プロセスでのエネルギー消費量を10%削減することを目指す。
事業名は、「環境調和型製鉄プロセス技術の開発/フェロコークス活用製銑プロセス技術開発」、事業総額は201億円の予定で、期間は2017~2021年度であり、助成先はJFEスチール株式会社と株式会社神戸製鋼所および新日鐵住金株式会社だ。
研究開発は5項目あり、「中規模設備での製造技術実証」では、比重・粒度が異なる原料の均一混合技術と、複数本羽口を有する中規模設備での乾留技術を確立し、「一般炭、低品位原料使用時の製造技術実証」では、一般炭と低品位鉄鉱石を使用した成型技術を確立する。
また、「実高炉でのフェロコークス長期使用、効果検証」、「固形および液体新バインダーの強度発現実証」および「フェロコークス導入効果の検証」を行う。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
NEDO ニュースリリース
http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100769.html