消費電力量を低減しながら窒素を取り除く下水高度処理
2017年5月9日、株式会社明電舎(以下、明電舎)と兵庫県神戸市が共同して提案した技術が、国土交通省のB-DASHプロジェクト(下水道革新的技術実証事業)に採択されたと発表した。
採択されたテーマは、アナモックス細菌を用いて、省エネ型の下水高度処理の実現可能性を調査するもので、実規模実証の前段階だ。
現在の下水処理技術は膨大なエネルギーを消費するため、消費電力量を低減しながら窒素を取り除く下水高度処理技術が求められている。
なお、B-DASHプロジェクト(Breakthrough by Dynamic Approach in Sewage High Technology Project)とは、下水道事業におけるエネルギー利活用の効率化等を推進し、水ビジネスの海外展開を支援するため、2011年度より国土交通省が実施している実証事業。
提案した実証実験の概要
実証実験で調査対象とするのは、「有機物回収技術」と「高濃度窒素処理技術」の工程において、発生した余剰アナモックス細菌を下水処理の反応タンクへ供給し、反応タンクでの曝気風量を低減して窒素除去を行う技術。
なお、「有機物回収技術」は、効率的に下水中の有機物をより多く回収して消化槽で発酵させ消化ガスを増大させ、「高濃度窒素処理技術」は、汚泥処理で発生した高濃度窒素を含む廃水に、アナモックス細菌用いて消化槽からの窒素負荷を低減させる。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
明電舎 ニュースリリース
http://www.meidensha.co.jp/