自律制御型重機による高精度かつ安全な施工の実現へ
2017年5月8日、大成建設株式会社は、「次世代無人化施工システム」を搭載した自律制御型重機に、人工知能(以下、AI)を組み込み、高精度かつ安全に施工が可能な新システムの技術開発に、本格的に着手したと発表した。
同社は、これまで、GPSや各種センサーを用いて、自律制御型重機の位置確認や動作を制御し、無人で建設作業を行うことができる、自律制御型重機の開発を進めてきた。
しかしながら、不陸に対する走行などの最適な制御を構築するための時間や、接触を防止するための運転停止の検知方法などに課題があった。
AIを活用した自律制御型振動ローラの概要
AIを活用した自律制御型振動ローラには、「走行制御システム」と「人検知システム」が組み込まれている。
「走行制御システム」は、高精度な自律走行を実現するために、AIを活用して最適な制御方法構築時間を大幅に短縮し、目標走行ラインでの誤差範囲を平均20cm以下に低減することを目標としている。
また、「人検知システム」は、人と重機の接触災害を防止するために、AIを活用して、カメラ画像から「重機進行方向の指定区域に侵入する可能性がある人」のみを判断し、直ちに重機を自動停止させる。
今後、2017年度に振動ローラの走行制御や安全対策にAIを組み込み、2019年度に実証試験を実施してシステムの完成を目指す。
なお、AIは、振動ローラ以外の様々なタイプの重機にも活用することが可能で、順次、様々なタイプの重機に応用する予定。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
大成建設 プレスリリース
http://www.taisei.co.jp/