国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と一般社団法人太陽光発電協会、奥地建産株式会社は4月26日、構造安全性の高い太陽光発電システムの実現に向けて、奥地建産の大阪府松原市にある本社工場に、世界最大規模の水平型動風圧試験装置を導入し、耐風圧性能の実証試験を開始する、と発表した。
FIT制度により太陽光発電施設は増加しているが、強風による損壊被害が報告されている。原因として、不十分な構造設計、誤った設計などが挙げられ、太陽光発電施設の安全性が求められている。
また、安全性ばかりでなく、発電コストを削減し経済性を高めることも重要で、太陽光発電システムの安全性と経済性を両立させるが必要である。
そこで、NEDO、太陽光発電協会、奥地建産は、安全性と経済性を高めた地上設置型太陽光発電システムの設計ガイドラインの策定を目指し、太陽光発電システム用架台の性能および信頼性を検証するため実証試験を行う。
実証試験では、台風などの強風に対する構造安全性を確認するため、最大加圧能力+-15,000Paを有する世界最大規模の水平型動風圧試験装置を導入し、太陽光パネルと支持架台の耐風圧性能を検証する。
水平型動風圧試験装置は、幅16m×奥行6m×高さ4mの圧力チャンバーを備えており、被試験体として実物大の太陽光パネルや支持架台を格納し、実験できる。
試験では、実際の台風などを想定し、被試験体を破壊するまでの圧力を加えることで、耐風圧試験を行う。
プロジェクトでは、実証試験の結果に基づき、2019年2月末までに、架台・基礎の設計基準となる地上設置型太陽光発電システムの設計ガイドラインの策定を目指すという。
(画像はプレスリリースより)
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新エネルギー・産業技術総合開発機構のニュースリリース
http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100757.html