対策する範囲が長大となる鉄道路線では、より少ない薬液量で地盤を改良できる工法が要求される
2017年4月21日、公益財団法人鉄道総合技術研究所、東日本旅客鉄道株式会社およびライト工業株式会社は、低コストで工期を短縮できる新たな液状化対策工法「脈状地盤改良工法」(以下、同工法)を開発したと発表した。
軟弱な砂地盤の液状化対策で広く用いられている、地盤を固める工法(薬液注入工法)では、完全に液状化を防止するために、対策する地盤の体積に対して約30%の量の薬液を注入する必要があり、高コストである。
このため、対策する範囲が長大となる鉄道路線でも、低コスト化を図るために、より少ない薬液量で地盤を改良できる同工法を開発した。
脈状地盤改良工法の概要
粒子の濃度や粘性などの特徴にあわせて新たに配合した薬液を使用し、注入する速度や薬液を固める速度を調整することで、広範囲に薬液が固化した脈状の塊(改良脈)を形成する。
この結果、改良脈が多方向に広がると同時に、周囲の地盤を締め固めるため、従来の1/3の量の薬液で、液状化が防止され、「経費削減」と「工期短縮」が可能となる。
また、施工する機械も小型化され、施設の横や斜めにも施工できるため、都市部の狭い現場や既設構造物の直下などにも適用可能である。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
鉄道総研 ニュースリリース
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