東レ、中空糸限外ろ過膜「トレフィル」を使った工業廃水再利用で運転コスト減をパイロット設備で実証

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東レ、中空糸限外ろ過膜「トレフィル」を使った工業廃水再利用で運転コスト減をパイロット設備で実証

2017年04月22日 15:00

地球規模で水不足が深刻化している中、下水や産業廃水は貴重な水資源

2017年4月21日、東レ株式会社(以下、東レ)は、工業廃水再利用プロセスにおいて、逆浸透(Reverse Osmosis、以下、RO)膜の前処理に、東レ限外ろ過(Ultrafiltration、以下、UF)膜「トレフィル」を適用することで、UF膜の運転コストを従来より約3割削減できることを、パイロット設備で実証したと発表した。

地球規模で水不足が深刻化しており、下水や産業廃水は貴重な水資源であり、再利用の取組がなされている。

しかしながら、汚れ成分を多く含む水を分離膜で処理すると、膜表面の汚れによる目詰まり(ファウリング)が生じ、汚れ成分を含む工業廃水は、汚れ成分の含有量が多く、廃水処理が特に困難だ。

このたびの実証試験では、汚れ成分が付きにくい低ファウリング層を有する特殊なPVDF素材の中空糸UF膜であるトレフィルを適用するとともに、高度水質を分析し、有機物系のファウリングを引き起こす汚れ成分を解析し、これらの結果を、汚れ成分を効率的に除去する運転技術に適用した。

パイロット実証の概要

同実証試験は、廃水処理が困難とされている中国の石炭化学工場廃水を対象とし、東レのグローバル研究拠点の一つである東麗先端材料研究開発(中国)有限公司水処理研究所と連携して行った。

この結果、工業廃水再利用プロセスに関し、長期安定運転に成功し、従来のUF膜適用工業廃水再利用プロセスに比べ、汚れの付着による目詰まり速度を約7割低減し、ろ過流量を約1.5倍に増加して、運転コストを約3割削減できることを実証した。

(画像は東レ公式ホームページより)

▼外部リンク

 

東レ プレスリリース
http://www.toray.co.jp/

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