大成建設株式会社は、株式会社ニッピ、中本パックス株式会社の2社と共同で、「エコプレスパック(可燃物特殊圧縮袋)を使用した可燃物減容化技術」を開発した。
この技術により、除染事業で発生する大量の落葉や枝葉、草などの可燃物を3分の1~2分の1まで減容することが可能となり、大成建設が関わる除染事業でも活用が始められている。
(この画像はプレスリリースより)
現在の除染事業では、集積された落葉や枝葉などの可燃物を、容量約1㎥のフレキシブルコンテナと呼ばれる大型土のう袋に入れて、仮置場などで保管している。この保管にあたって、周辺住民の合意も不可欠で、できるだけ設置面積をとらないようにすることが求められてきた。
さらに、既存の圧縮袋だと、圧縮時に掃除機の先端が落葉などで目詰まりを起こす問題や、枝によって破れてしまう問題などもあり、また、可燃物から発生する臭気の問題があるのも事実であった。
これらの背景から、新技術の開発に着手するに至り、「エコプレスパック(可燃物特殊圧縮袋)を使用した可燃物減容化技術」を開発・実用化することに成功した。
この可燃物減容化技術は、まず特殊圧縮袋をフレキシブルコンテナ内に設置し、落葉などの可燃物を圧縮袋に入れた後、特殊ノズルもしくは出力1kwほどの掃除機で吸引圧縮する方法がとられている。
これを繰り返すことで、フレキシブルコンテナ内に多くの可燃物を収容することが可能となり、設置面積を今までの3分の1~2分の1まで抑えることができるようになった。
さらに、特殊圧縮袋により、可燃物から発生する臭気をシャットアウトするなどのメリットも生まれた。この新技術により、仮置場から中間貯蔵施設へ運搬する際に発生する費用の削減や、運搬時の交通渋滞の緩和が将来的に期待されるようだ。
▼外部リンク
大成建設によるプレスリリース
http://www.taisei.co.jp/about_us/release/2013/