大成建設株式会社は4月12日、BIM(Building Information Modeling)データを活用した環境解析モデル自動作成システム「T-BIM(R)Environment」を開発した、と発表した。
近年、顧客の要望は多様化しており、住居の省エネルギーや居住環境の快適性を求めるニーズが高い。
建築物に影響を与えるさまざまな環境要素の解析、評価において、従来の方法は、個別に専用ソフトを駆使して、風、熱、光、音、電磁波など環境要素ごとに解析モデルを作成していたため、作業時間に多くの時間を要した。
加えて、個別の解析結果を総合的に評価するためには、互いの影響を考慮する理解、経験、ノウハウが必要であった。
大成建設は、BIMデータから関連情報を自動的に抽出し、各環境要素の解析に適したモデルを自動作成するシステム「T-BIM(R)Environment」を開発した。
T-BIM(R)Environmentは、環境要素の解析モデル作成時間を大幅に短縮し、従来と同じ期間内に複数の条件検討を行うことができる。大きくて複雑な形状の建物の場合は、解析モデル作成期間が最大で8割程度短縮できる、という。
BIMデータから建物情報を自動的に抽出し解析するため、各環境要素の相互作用を分析することが可能である。
複雑な形状の建物についても、解析結果を迅速・正確に3次元的に可視化できるため、建物空間の環境性能を視覚的に把握し、評価することができる。
このため、顧客との間の意思疎通が深まり、建築物設計の検討期間が短縮できる、としている。
大成建設は、今後さまざまな建設計画において、環境解析モデル自動作成システム「T-BIM(R)Environment」を積極的に活用していく予定であるという。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
大成建設株式会社のプレスリリース
http://www.taisei.co.jp/