「スマート保安事例集」を公表
経済産業省は4月10日、産業保安のスマート化に先行的に取り組む6業種25社について、「スマート保安事例集」を公表した。
スマート化のメリットは維持修繕におけるコスト削減
日本では、多くのプラントが設備の老朽化や保守・保全管理の実務を担ってきたベテラン現場作業員の高齢化などにより、産業事故の件数は減少傾向にあるが、重大事故は発生している。
こうした中、経済産業省は、IoT・ビッグデータ・AIを活用してヒトを補完しつつ、産業保安のスマート化に先行的に取り組み、安全性と収益性の向上を実現した25社について、スマート化技術の内容と効果、技術導入に成功した要因などをまとめた。
33社にヒアリングを行い、公表可能な、石油精製2社、石油化学6社、一般化学8社、電力4社、ガス3社、インフラ等2社の合計25社を先行事例として掲載した。
25社全てが、スマート化を通じて、保安面および収益面の両方が向上したと回答した。
主なメリットとして、維持修繕におけるコスト削減(23社)、従来把握できなかった状態の監視(13社)、作業履歴の管理(12社)、生産性向上による売上拡大(10社)、熟練ノウハウの蓄積・可視化(7社)など。
スマート化の成功要因として、システムの調整・最適化(13社)、ボトムアップの文化・仕組み(12社)、強いリーダーシップ(11社)、技術研修(8社)、段階な導入(8社)などを挙げている。
スマート化技術導入の一助になることを期待
経済産業省は、スマート保安事例集により、スマート化技術導入の検討を活性化し、加速化する一助となることを期待しているという。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
経済産業省のニュースリリース
http://www.meti.go.jp/