床衝撃音が問題となる周波数域での振動を低減
2017年04月07日、三井住友建設株式会社は、金沢工業大学と油化三昌建材株式会社と共同で、重量床衝撃音を低減させて室内の静ひつ性を高める「SSTボイド工法」(以下、同工法)を開発したと発表した。
同工法は、コンクリートスラブ内部に同調質量ダンパー(Tuned Mass Damper、以下、TMD)を埋め込み、床衝撃音が問題となる周波数域での振動を低減するもの。
スラブの振動を抑える一般的方法は、スラブを厚くすることであるが、建物重量増加やコストアップの原因となっていた。
重量床衝撃音低減「SSTボイド工法」の概要
TMDは、振動する対象物(ここではコンクリートスラブ)に付加した質量体が、床の振動に共振して床と逆方向に運動し、床の振動を相殺して抑制する装置。
同工法は、スラブのボイド材として一般的に使用されている発泡スチロール(EPS)の内部に、おもりであるコンクリート板を包み込んでTMDを構成した。
EPSとコンクリート板の接触部の形状を工夫して共振振動数を調整し、床衝撃音が問題となる周波数域の振動を低減することで、重量床衝撃音性能を1ランク(5dB)以上改善することが見込まれる。これは、250mm厚のTMD内蔵スラブが、ボイドスラブを330mm厚にすることと同等の性能だ。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
三井住友建設 ニュースリリース
http://www.smcon.co.jp/2017/040718762/