基礎地盤の空洞充填の注入材配合選定方法と注入管理技術を確立
大成建設株式会社は4月3日、基礎地盤の空洞充填工法「T-PLUS(R)」について、注入材の配合選定方法と注入管理技術を確立した、と発表した。
注入材を最適に配合し、リアルタイムに注入状況を把握
港湾や沿岸の発電所などの護岸基礎工事は、地震への耐震補強や施設老朽化に伴い、捨石マウンド基礎の地盤改良による耐震性の向上が求められている。
大成建設は、空洞充填材として適度な粘性をもつ注入材「可塑グラウト」を用いた空洞充填工法「T-PLUS(R)」を開発した。
今回、2009年捨石マウンド基礎の注入地盤改良工事に初適用して以来、施工データを蓄積し、注入材の最適な配合選定方法と、施工中に注入状況を判断できる注入管理技術を確立した。
注入材の配合選定方法は、捨石マウンド基礎工事を行う際、捨石の大きさや間隙の広さなどに応じて、最適な注入材の粘性を決定することが可能である。そのため、捨石の配合を選定する期間やコストなどを大幅に削減することができる。
注入管理技術は、注入経過時間と注入圧の関係に基づき注入状況を計算し予測することで、実測値と予測値の関係を施工中にモニタリング管理することを可能にした。その結果、捨石マウンドへの注入状況をリアルタイムに把握できる。
捨石マウンド基礎の品質向上を実現
大成建設は、今後、港湾や沿岸域に立地する発電所などの施設の耐震補強、施設の拡張・更新工事の際、今回開発した技術を活用し、捨石マウンド基礎の品質向上を実現するという。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
大成建設株式会社のニュースリリース
http://www.taisei.co.jp/