高い耐食性を活かして海洋構造物へのチタン適用拡大を推進
2017年3月31日、新日鐵住金株式会社(以下、新日鉄住金)と日鉄住金防蝕株式会社(以下、日鉄住金防蝕)は、「チタン箔による防食工法」が第三管区海上保安本部の所管標識である静岡県の掛塚灯台で、初めて試験的に採用されたと発表した。
チタンは耐食性に優れ、軽く、強いといった様々な特性のある素材で、塗装の弱点となる鋼材端部や形状変化部にチタン箔を貼り付ける「チタン箔による防食工法」により、水分や塩分のような劣化・腐食因子の侵入を完全に遮断する。
このため、鋼材腐食を抑制して防食性を向上させ、灯台の長寿命化(50年超)とライフサイクルコストの低減が図られる。
新日鉄住金と日鉄住金防蝕は、海洋土木分野をはじめとした様々な分野で、高い耐食性を活かしたチタンの適用拡大を推進し、安心・安全な災害に強い社会基盤の構築に貢献するとのこと。
掛塚灯台の概要
掛塚灯台は静岡県磐田市に所在し、2017年(明治30年)1月に竣工した上部鉄造、下部コンクリート造の白色・円形の建造物で、施工面積は65平方メートルだ。
同灯台は、海岸地帯の厳しい腐食環境において、歴史的価値がある鉄板とリベット接合形状を維持するために、繰り返し補修工事を行ってきた。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
新日鉄住金 プレスリリース
http://www.nssmc.com/news/20170331_100.html