強風により、工作物や建物外装材の被害が増加
平成29年3月29日、株式会社熊谷組は、防風パネルや建物の目隠しパネルなど、屋外の風の影響を受けやすい設置物に作用する風力を低減する技術を開発したと発表した。
強風による工作物や建物外装材の被害を防止する対策として、パネル部材や取付けの強度を増せば安全性は高くなるが、同時に製品のコストアップにつながる。
そのため、シミュレーションや風洞実験を繰り返して、パネルに作用する風力を詳細に把握し、パネルの形状に工夫をかさねて検討し、効果的に風力を低減することが可能なパネルを考案した。
パネル開発の概要
風がパネルを通りぬける構造とし、風が各部材間を滑らかに流れ、各部材の表裏に作用する風圧の差が小さくなるような形状で風力を低減低減させた。
また、パネル奥の景色が透けて見えない構造とするとともに、パネル表面に文字や絵などを描くことができるようにした。
風洞実験により、パネルの各部材表面にスリット状の開口があり/なしのタイプを設け、部材表裏に通気が起きることによる風力低減効果について検討した。
さらに、シミュレーションにより、パネル近傍の気流性状を比較し、風力低減パネルでは両端部の風速比1.0の領域範囲が平板に比べて小さく、パネル背後に渦を巻くような流れが発生していないことがわかった。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
熊谷組 プレスリリース
http://www.kumagaigumi.co.jp/press/2016/pr_170329_1.html