大成建設は3月27日、施行関連情報の管理・共有システムの一環として、シールド工事のCIMシステム「T-CIM/Shield」を新たに構築し、大成建設の施工現場に順次導入すると発表した。
このシステムはシールド工事で必要な多種多様な情報を一元管理すると同時に見える化することで、生産性や品質、安全性の向上を実現するもの。
シールド工事は地下にトンネルを構築するために、長距離にわたって地盤を掘削し、それを支えるためのセグメントを組み立ててトンネルを構築する。このため常時移動するシールドマシンの位置を、正確に把握することが重要となる。
しかし従来はシールドマシンの位置を、プロット図などを元に確認している上に、多岐にわたる施工管理情報を紙媒体で管理しているため、必要なデータを迅速に検索、確認するのが困難だった。
このような課題を解決するために開発されたのが、「T-CIM/Shield」システムである。このシステムの主な特徴は、次の4つ。
第1は、シールドマシンの現在位置をモニター画面から正確に把握でき、その際の土層断面データもリアルタイムに確認できること。
第2は、横断図として画面に表示されるセグメント情報は各種データに紐付けされ、パソコンで一元管できること。
第3は、厚生労働省の「シールドトンネル工事に係る安全対策ガイドライン」に記載されているセグメントのひび割れや継手の損傷、漏水などについての継続的なモニタリングについても、タブレット端末でスケッチや写真撮影で保存することで、適切に対応できること。
第4は、シールドマシンの現在位置と掘進状況を、インターネット経由で関係者と共有できること。
今後は、このシステムを新規受注工事に積極的に導入していく方針で、第1弾として首都高速道路から樹脂中した「高速横浜環状北西線シールドトンネル(港北行)工事」に採用するという。
(画像はプレスリリースより)
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大成建設株式会社のプレスリリース
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