株式会社竹中工務店は3月1日、携帯端末で撮影した建設現場の工事写真を、デジタル図面上に自動的にプロットして一括管理するシステム「位置プラス写(しゃ)」(特許出願済)を開発した、と発表した。
建設工事では、多くの写真撮影を行い、品質・安全管理、工事記録、協力会社への作業指示等に用いる。管理項目の多い新築の大規模病院では、工事写真の枚数が数万枚にもなり、撮影場所を特定し整理する作業に多大な時間と手間を要した。
開発した「位置プラス写(しゃ)」は、近距離無線通信技術「iBeacon」を用いた発信機を建設現場内に配置することで、工事写真の撮影位置を自動的に把握できる。
iBeaconにより、撮影の方角を自動的に補正し、図面上に表示する機能を有している。
自動的に取得された撮影位置を、デジタル図面上へ自動的にプロットするため、工事写真と図面を1枚の画像データとして自動作成でき、正確な写真情報が得られる。このため、わかりやすい正確な作業指示書を簡単に作成できる。
工事写真には、撮影位置、撮影日時、撮影者名、入力されたコメント等の情報を付加して、サーバー上に保存される。このデータは、リアルタイムに共有することができるため、施工管理業務に活用可能である。
竹中工務店は、「位置プラス写(しゃ)」システムを建設現場で使用したところ、協力会社への作業指示等の時間が、従来のデジタルカメラと紙図面による手作業と比べ43%削減、携帯端末で市販の野帳アプリを利用する方法と比べ33%削減できたという。
システム導入により、当初の目的通り、品質・安全管理の効率化を図ることができたとのこと。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
株式会社竹中工務店のニュースリリース
http://www.takenaka.co.jp/news/2017/03/01/index.html