2017年3月1日、大成建設株式会社は、ダム建設で使用する原石採取工事において、岩石の発破作業管理から品質評価までの工程を、ICT (Information Communication Technology)を用いて、一元管理するシステム「T-iBlast DAM」を開発したと発表した。
ダム建設で使用する原石採取工事において、これまでは、削孔の位置や深さを作業員が測量し、発破後に、原石への使用適否を目視とハンマー打音で定性的に判断し、基準に満たない岩石が混在する場合には全量を廃棄していた。
原石採取工事の施工管理をICT化することで、発破での測量作業の縮減や、基準を満たした原石を効率よく採取することが可能になる。
また、五ケ山ダム骨材製造工事(福岡県発注工事)での実証試験で、採取時のコスト低減と原石の品質向上を確認しており、2017年度以降をめどに実現場への適用を目指す。
事前入力した削孔位置・爆薬装てん深さを重機操縦席のモニターに表示し、重機オペレーターが衛星測位システムのGNSSを用いてガイダンスに従い削孔することで、測量などの手間や手戻りを省き、コストが低減される。
原石山の削孔に必要な削孔エネルギー(専用重機で単位体積あたりの岩盤の削孔に要するエネルギー値)を求め、リアルタイムで原石山の岩質分布位置と容量を3次元で可視化できる。また、原石山内部の岩質状況を精度良く判別し、異なる岩質を分別採取することが可能となる。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
大成建設 プレスリリース
https://www.taisei.co.jp/about_us/wn/2017/170301_3719.html