大成建設株式会社は3月2日、株式会社演算工房、タグチ工業株式会社と共同で、光切断法により、連続ベルトコンベアの搬送土量や劣化状況を非接触で高精度に計測と管理ができるシステム「ベルコンスキャナ」を開発した、と発表した。
長距離のトンネル工事において、連続ベルトコンベアを用いて掘削土砂を搬送する場合、工事を効率的に実施するため、搬送土量を高い精度で計測し、搬送ベルトの傷などの状況把握および迅速な補修が必要となる。
大成建設は、演算工房とタグチ工業との3社共同で、光切断法を用いた「ベルコンスキャナ」を開発した。
ベルコンスキャナは、一定区間のベルトと土の表面形状を計測し、ベルトに積載された搬送土量を算出する、土量計測システムを備えている。計画量に対する搬送土量の過不足をモニタ表示し、土量収支バランスの異常を知らせるため、掘削の継続・中断の判断を迅速に行うことができる。
搬送土量の計測誤差は2%以内で、従来の2次元スキャナによる計測誤差10%程度より高精度である。
また、ベルコンスキャナには、ラインレーザー光とデジタルカメラを使用した断面形状測定技術「光切断法」を用いている。搬送ベルトの傷の位置・大きさ・深さなど劣化状況が、リアルタイムに把握できる。
今回開発したベルコンスキャナを用いてトンネル工事を行えば、連続ベルトコンベアの施工管理の効率化と保守・点検作業の省力化を図ることが可能である。
ベルコンスキャナを使用した工事は、北海道「渡島トンネル木古内工区工事」、神奈川県横浜市「羽沢トンネル工事」の2件で、その有効性を確認済み。
今後3社は、同システムを2017年度以降、6件のトンネル工事に導入する計画であるという。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
大成建設株式会社のプレスリリース
http://www.taisei.co.jp/