2017年2月9日、Primetals Technologiesは、ドイツの鉄鋼メーカーアルセロールミタル・アイゼンヒュッテンシュタット社(ArcelorMittal Eisenhüttenstadt GmbH)より、熱間圧延機のコイラー用として、エコスライドディスク(Eco Slide Disc、以下、同ディスク)の設置工事を受注したと発表した。
熱間圧延機のコイラーには、熱延されたストリップ(鋼板)の端部形状を直線に矯正するためにサイドガイドが設けられる。同ディスクは、回転式サイドガイドで、従来のサイドガイドに比べて、メンテナンスやコストなどの面で優れた特長がある。
同ディスクは、2017年7月に設置される予定。
なお、アイゼンヒュッテンシュタット社は、世界最大の鉄鋼メーカーであるアルセロールミタル社の鋼板製造部門で、自動車産業向け高品質亜鉛めっき鋼板や、家電および建設業界向けの鋼材製品などを生産している。
熱間圧延機のコイラー入側のストリップサイドガイドとして取り付けられるディスクライナーは、従来の固定式では常にディスクの同じ部分がストリップ端部に当るため、その部分が溝状に局部摩耗する。
これに対して、エコスライドディスクの場合は、円盤形のディスクが回転するため、ディスク表面全体が均等に摩耗し、摩耗粉が自然に落下して堆積はなくなり、その落下する少量の摩耗粉も後続のストリップにより取り除かれる自動クリーニング機構となっている。
このため、手間や時間を要してきたサイドガイドの溶接補修・研削修理作業が不要となり、摩耗部品であるサイドガイドのコストが大幅に削減される。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
Primetals Technologies ニュースリリース
http://www.primetals.co.jp/japan/press/pdf/20170209.pdf