耐震性能向上と施工性改善に貢献
戸田建設は、1月5日、杭の耐震性能向上と施工の省力化を実現する「鋼板補強型杭頭接合工法TO-SPCap(ティーオー エスピーキャップ)工法」を新開発したことを発表した。
新工法の概要
従来の鋼管コンクリート杭の杭頭接合工法は、杭頭接合筋を杭鋼管の円周上に配置するため、格子状に配筋された基礎梁主筋と交差してしまうことから、あえて杭径を大きくして対応する場合があった。
しかし、新工法ではこの課題を解決。杭鋼管に角型プレートを取り付け、杭頭接合筋を角型プレートに沿って矩形に近い配置とすることで、基礎梁主筋との交差を解消した。
これにより、従来工法と杭頭接合筋が同じ数である場合、接合部の耐震性能が最大で約1.5倍にまで向上。また、杭頭接合筋の先端に定着板を取り付けることで、接合筋の長さを約半分に縮小でき、フーチングのせいを浅くすることが可能となったため、掘削・山留め・残土処理等の費用削減にも貢献するという。
効果は実証済み
同社は新工法について、構造実験、構造解析および施工実験を行い、効果を確認。また、2016年5月30日付けにて、第三者機関である日本建築総合試験所の建築技術性能証明(GBRC性能証明第16-07号)を取得している。
今後、同社はこの新工法を、様々な物件に適用し、地震に強い建物を提供していく方針だ。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
戸田建設 プレスリリース
http://www.toda.co.jp/news/2017/20170105.html