新菱冷熱工業株式会社は12月14日、沖縄県の産業分野で初めてとなる「燃料転換およびコージェネレーションシステム (CGS) 導入によるCO2削減事業」をオリックス株式会社より受注し、12月1日竣工した、と発表した。
CGSとは、ガスなどを燃料として発電し、排熱を利用して給湯や冷暖房に利用するシステム。電力会社などでは、軽油や重油を燃料とした化石燃料によるコージェネレーションが普及している。
オリックスは、平成27年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金 (先導的「低炭素・循環・自然共生」地域創出事業 (グリーンプラン・パートナーシップ事業) ) に採択された事業者である。
オリックスは、この補助金事業に基づき、沖縄コカ・コーラボトリング株式会社の浦添工場にCGS施設を保有し、沖縄コカ・コーラへリース提供する。
沖縄コカ・コーラ浦添工場は、製品を製造する加熱・冷却工程において大量のエネルギーを必要とする飲料工場で、工場内の省エネルギー化やCO2の削減が大きな課題であった。
新菱冷熱工業は、既存の設備であるA重油焚きボイラ2台を、CO2排出量が少ない天然ガス焚きボイラに交換し、天然ガスを主燃料とした電気と熱を供給するCGSを設置した。
また、発電装置から発生した排熱を排ガスボイラで回収し、蒸気を製造、工場の生産用蒸気として活用するシステムを導入した。
天然ガスCGSの導入により、一般住宅220戸から排出される約766トンのCO2排出量が抑制された。また、地域における電気と熱エネルギーの自給自足が可能となり、災害時にも飲料を供給する体制が整備された
天然ガスCGS施設には、新菱冷熱工業製のクラウド型エネルギーマネジメントシステム(SEMS)が活用されている。
施設内の電気・熱・ガス・上下水道のエネルギーの創成・消費量を管理・評価し、施設の最適運転法や有効な省エネルギーを提案する。この情報は、クラウドを通して遠隔で確認できる。
(画像はプレスリリースより)
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新菱冷熱工業株式会社のニュースリリース
https://www.shinryo.com/news/20161214.html