商用化初の第3世代大容量PWRタービン、問題なく起動
三菱日立パワーシステムズは12月7日、中国の原子力発電所におけるタービン発電設備の回転上昇試験が、無事に終了したと発表した。
この試験は中国の三門原子力発電所1号機および、海陽原子力発電所1号機に納入したタービン発電設備に対して行われたもので、PWRタービン系では重要な試験の一つである。
今回の試験では特に、第3世代PWRの初号機である三門1号機の試験結果が、世界の原子力発電業界から注目されていた。
第3世代PWRの初号機の運転試験が無事終了
三門原子力発電所は、三門核電有限公司が上海の南方に位置する浙江省三門県に、海陽原子力発電所は、山東核電有限公司が青島の東方に位置する山東省海陽市に建設されている。
両発電所とも発電設備1機当たりの出力は125万キロワット。原子炉系には世界で初めて商用化された第3世代100万キロワット級のPWRが採用されており、三門1号機と海陽1号機は、その初号機と2号機となる。
回転上昇試験は、タービンの安全性を確認しながら段階的に回転数を上げていき、最終的には定格回転数である毎分1,500回転で約1時間運転し、各運転段階におけるタービンおよび発電機の運転に問題がないことを確認するもの。
今後は両発電所において、燃料装荷試験や負荷試験などを行い、2017年後半の稼働を目指す。
(画像はプレスリリースより)
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三菱日立パワーシステムズ株式会社のプレスリリース
http://www.mhps.com/news/20161207.html