電源開発株式会社(Jパワー)が2014年10月より建設していた九頭竜ダム貯水池における小水力発電所「このき谷発電所」が、12月1日営業運転を開始した。
今回の計画は、2014年5月23日にJパワーと大野市が締結した地域連携協定に基づいて実施。
このき谷発電所は、福井県大野市の九頭竜ダム貯水池と此ノ木谷(このきだに)注水口の遊休落差活用し、注水口付近に堰を設けて水車発電機を設置した。
このき谷発電所は、最大199kWを発電する小水力発電所である。発電方式は流れ込み式で、最大使用水量は毎秒3.22立方メートル、注水口からの有効落差は7.4mとなる。
2008年4月施行の新エネルギー法により、1,000kW以下の水力発電は「新エネルギー」に認定されていて、出力1,000kW以下の比較的小規模な発電設備を総称して「小水力発電」と呼ぶことがある。
このき谷発電所は、小水力発電所に相当する。
小水力発電は、水をためること無く水の落差をそのまま利用する発電方式。一般河川、貯水池、農業用水、砂防ダム、工業用水、上下水道など、現在無駄に捨てられているエネルギーを有効利用する。
小水力発電は、地域密着型、年間を通じ安定した発電が可能、設備利用率が50~90%と高く太陽光発電と比較して5~8倍の電力量を発電、未開発地域・場所が多い、太陽光発電より設置面積が小さい、などの特徴がある。
Jパワーが保有する水力発電所は、今回を含め全国61カ所、最大出力の合計は8,571,269kWになった。
Jパワーは、今後ともCO2フリーなど環境負荷を低減する水力資源を活用した中小水力発電所の開発を積極的に推進する。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
電源開発株式会社のニュースリリース
http://www.jpower.co.jp/news_release/pdf/news161201.pdf