エヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社(NTTコムウェア)は11月30日、市販のビデオカメラを活用した道路不具合検出システムを開発した。
日本全国の社会インフラは自然災害や経年変化により老朽化が進んでいる。特に道路は、ひび割れや円形の穴(ポットホール)など道路の劣化による事故が問題であり、道路面の事前調査や効率的な補修などの予防対策が求められている。
従来の路面調査システムは、高価な専用車や機材を用いた調査、道路監視員による巡視点検など、道路管理者にとって設備費用や人件費などが負担であった。
NTTコムウェアが開発した道路不具合検出システムは、一般車両に市販のビデオカメラを搭載しているため、安価に、走行するだけで道路の不具合検出を行うことができる。
新システムは、車載カメラの画像認識に、人が目視確認した画像を教師データとしたAI技術(ディープラーニング)の画像認識技術を用いているため、道路監視員の目視確認に近い道路不具合検出が可能である。
システムにGPS機器を併用することで、不具合道路の場所の特定、自治体の道路台帳システムとの連携による補修履歴等を電子地図上で可視化できる。
そのため、道路の維持管理業務の効率化を図ることができ、道路補修計画や住民への通報などにも適用できる。
今後は、綜合警備保障株式会社(ALSOK)と連携して実証実験を実施し、道路不具合検出の精度や可視化機能のユーザ評価を行い、さらなる性能向上を図る。
この実証実験の結果を踏まえ、2017年度のサービス提供開始を目指す。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
エヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社のニュースリリース
http://www.nttcom.co.jp/news/cf16113001.html