日立、南アフリカで省エネ・低環境負荷型造水システムの実証事業を開始

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日立、南アフリカで省エネ・低環境負荷型造水システムの実証事業を開始

2016年11月19日 15:30

NEDOから「RemixWater」の実証事業を受託

日立製作所は11月18日、南アフリカ共和国にて海水淡水化・水再利用統合システム「RemixWater」の実証事業を開始すると発表した。

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による「国際エネルギー消費効率化等技術・システム実証事業」の一つである「海水淡水化・水再利用統合システム実証事業」の委託事業として行うもの。

今後はNEDOとの受託契約を締結し、海外初号機として南アフリカ・ダーバン市にて実証事業として、海水淡水化・水再利用統合システム「RemixWater」設備の設計・建設・運転を行う。事業期間は2016年11月から2020年11月の4年間の予定だ。
 

省エネルギーと低環境負荷を実現する画期的な淡水化システム

「RemixWater」は、省エネ・低環境負荷型の次世代型の造水システム。

現在普及しているRO膜を用いた海水淡水化システムは、海水から塩分を取り除く工程においてRO膜でろ過する際に、高い圧力での送水が必要となる。

このため運転コストの約半分を高圧ポンプの電気代が占めており、省エネルギー化が課題となっている。さらに海水より高濃度の塩水が常に排出されるため、環境への影響も懸念されている。

「RemixWater」はこれらの課題を解決するために海水淡水化と水再利用のプロセスを統合し、省エネルギーと低環境負荷の両立を実現した。

具体的には、水再利用プロセスでRO膜から排出される水を海水と混合して塩分濃度を下げ、RO膜を通過させるための逆浸透圧を軽減。これによって脱塩工程でのポンプ圧力を約40%低下させ、大幅な省エネルギー化を実現した。同時に、海洋に放出される濃縮水の塩分濃度を、海水とほぼ同じ約3.5%に低減する。

今回受託した事業では、ダーバン市の既設下水処理場内に一日6,250立方米の造水が可能な「RemixWater」設備を新設。南アフリカ政府の飲料基準をクリアした安全な水を安定的に供給すると同時に、従来の淡水化システムに比べて約30%の省エネルギー化と低環境負荷の実現を目指す。

(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク

 

株式会社日立製作所のプレスリリース
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2016/11/1118a.html

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