山九株式会社のマレーシア現地法人山九マレーシア株式会社は11月16日、マレーシア国家プロジェクトであるRAPID(Refinery and Petrochemical Integrated Development)プロジェクトのうち、エチレン製造設備の建設工事を開始した、と発表した。
RAPIDプロジェクトとは、マレーシアの国営石油会社ペトロナスが、南部ジョホール州プングランで計画している石油精製から石油化学まで一貫生産を行うコンプレックス建設計画のこと。
RAPIDは、エチレン、分解ガソリン、ブタジエン抽出、ベンゼン抽出、MTBE(メチル・ターシャリー・ブチル・エーテル)などの製造を行う、日量30万バーレルの精製能力を持つ製油所と、合成ゴムや高機能樹脂を含む石油化学製品を年間770万トン生産する巨大なプラント群を建設するプロジェクト。
山九は2015年10月、東洋エンジニアリング株式会社のマレーシア現地法人Toyo Engineering & Construction Sdn. Bhd.より受注。工期は2016年6月~2018年8月までの予定。
山九マレーシアが建設するエチレン製造設備は、ナフサから高収率でエチレンを生産する「スチーム・クラッカーコンプレックス」設備である。RAPIDプロジェクトの中核を担う最重要設備で、総据付重量約30,000トン、1日当たりの動員数500人の大型建設工事。
山九グループは、シンガポールでのエチレンプラント建設、東南アジアやマレーシアにおける各種プラントの建設・据付工事・保守管理等の実績に基づき、石油化学産業においてグローバルな展開を目指す。
▼外部リンク
山九株式会社のニュースリリース
http://www.sankyu.co.jp/news/h281116news.pdf