政府は今年度より、公共工事を受注した建設現場で、測量や設計にドローンを使うなど、ICT技術(情報通信技術)を活用することを義務付ける方針を決めた。
国土交通省など国発注の3億円以上の公共工事に対しては、今年度から既に、ドローン等、最先端機器の活用が義務化していた。
今後は、全国の地方自治体が発注する公共工事に対しても義務化していく方針。
これらは9月12日に初会合を開く「未来投資会議」(議長・安倍晋三首相)にて表明される。その後、今年度内に具体的な計画や、必要な法整備が進められる。
国から地方自治体へと範囲を広げ、官民挙げて取り組みを推進していく予定だ。
こうしたICT技術の導入が進められるのには、少子高齢化社会を迎え、建設業界の大量離職、新規就業者の減少など、深刻な人材不足が見込まれるという背景がある。
既に国土交通省では、今年度を生産性革命元年と位置づけ「i-Construction~建設現場の生産性革命~」を掲げ、ICT技術の導入をスタートさせている。
こうした取り組みを加速し、建設現場の生産性を、2025年までに約20%向上させることを目指している。
ICT技術の具体的な例としては、橋やダム、トンネルなどのあらゆる工事現場で、測量・設計・検査時に小型の無人機やドローンを用いる、土工などの施工に自動制御の重機を導入する、自動建機を導入し現場作業者の負担を減らす等がある。
また、公共工事に関するビッグデータを国主導で収集公開し、誰にでも活用できるようにする計画だ。
(画像はイメージです)
▼外部リンク
首相官邸 記者会見
http://www.kantei.go.jp/
国土交通省 報道発表
http://www.mlit.go.jp/