東京労働局 現場を一斉監督
東京労働局では、6月に実施した、都内の建設工事現場一斉監督の結果を、取りまとめた。監督を実施した360現場のうち、6割以上にのぼる226現場に何らかの労働安全衛生法違反が認められ、是正を指導している。
特に重篤災害につながる足場や高所の、作業床からの転落の防止に関する法律違反が認められた58現場に対しては、作業停止命令及び立入禁止等の行政処分を行った。
墜落・転落防止に関する違反が46%
主な違反事項としては、元請事業者の安全衛生管理面に関する違反が177現場(全現場の49%)、足場や高所の作業床からの墜落・転落防止に関する違反が167現場(全現場の46%)となっている。
また建設現場におけるリスクアセスメントを実施していない現場は23現場であった。
労働災害防止対策を推進
全産業の死亡災害件数に対する建設業の割合は43.3%と最も高い割合であり、東京都の平成27年度の死亡災害も29件にのぼる。
東京労働局としても、今回の一斉監督において労働災害防止対策が徹底されていない現場が数多く認められたことを踏まえ、「墜落・転落」災害の防止を中心とした労働災害防止対策を推進する。
具体的には、建設工事現場への監督指導のを重点的実施、死亡・重大災害の防止に有効なリスクアセスメント手法導入の積極的指導、法令違反を繰り返す業者や重大事故を起こした業者・悪質な業者に対する司法処分などの厳正な対応、などを方針にあげている。
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