耐火性能と美しさを実現
住友林業は、8月24日、大臣認定を取得したオリジナル1時間耐火構造部材「木ぐるみCT」の利用開始を発表した。
大規模な建築物を木造で建築する際、建築基準法による所定の耐火性能、木という素材の美しさや質感を表現すること双方が求められる。
一般的には、構造部材の荷重支持部断面を、燃えにくい材料で全体を囲み、接着することによって耐火性能を担保する方法を用いるが、製作する工場の制限やコスト面での課題が多数挙げられていたという。
「木ぐるみCT」の概要
「木ぐるみCT」は、木によって包まれ、組み合わさった(combined)材木(timber)の特徴を持つことを表す。
一般に柱や梁として流通している木材を、耐火被覆に用いた新しいタイプの耐火構造部材。通常の木造で使用される耐火構造部材と異なり、耐火被覆材が構造材として機能することから、地震などで起こる建物の変形や揺れを抑えることができるうえ、コストも半分程度に抑えられるという。
また、小さな断面の材料を組み合わせるため、住宅用の柱や梁を製作する工場で加工ができ、全国の工務店での施工も可能なのがメリットである。
中大規模木造建築物へ適用
同社では、まず、同社が受注する中大規模木造建築物への活用を進め、その後部材の外販を行っていく考えだ。
なお、同社は今後も引き続き木材の研究開発を進め、木材利用の活性化に貢献していく方針である。
▼外部リンク
住友林業 ニュースリリース
http://sfc.jp/information/news/2016/2016-08-24.html