台湾に新工場を建設
出光興産が9月1日、台塑石化股份有限公司(Formosa Petrochemical Corp. 以下「FPCC社」)と共同にて台湾で、水添石油樹脂の製造装置を建設することを決定したことを発表した。
出光興産が製造している水添石油樹脂は、ジシクロペンタジエンと芳香族化合物を原料としており、長年行ってきた重合と水添技術を活用し開発してきたものだ。
水添石油樹脂の製造装置
素材の色は無色透明であり優れた熱安定性がある。主に紙おむつ等衛生材に使用されることが多いホットメルト接着剤の粘着付与剤として使用すると、耐熱性・耐寒性、粘接着性にバランスのとれた性能を発揮することができる。
最近では、中国や東南アジアなどの新興国においては経済成長が著しい。それに伴って紙おむつ等の衛生材需要が急速に拡大しているのが現状だ。
出光興産は徳山事業所にて水添石油樹脂を長年生産してきたのだが、今後需要の拡大が見込まれる海外で対応するために、需要地に近い台湾にて合弁会社を設立し、製造装置を建設することを検討してきた。
製造装置が完成すると生産能力はこれまでと比べて3倍以上となり、需要拡大・販売増に対応すると共に、より安定的な供給が可能だ。将来的にはさらに増えていく需要に対応できるよう生産能力の増強も行うことができる。
なお工場は2018年下期の装置完工後、2019年上期に商業運転開始する予定だ。
▼外部リンク
出光興産 ニュースリリース
http://www.idemitsu.co.jp/company/news/2016/