国土交通省は、9月2日、建設業の人材確保・育成に多角的に取り組むため、平成29年度予算の概算要求を行い、「建設業の人材確保・育成に向けて(平成29年度予算概算要求の概要)」を取りまとめたことを、厚生労働省と共に発表した。
両省では、「人材確保」「人材育成」「魅力ある職場づくり」の3つの重点事項で概算要求を取りまとめた。
「人材確保」では、建設業の魅力の向上や入職促進に向けたきめ細かな取り組みを実施するため、建設労働者確保育成助成金による支援として52億円、ハローワークにおける建設人材確保プロジェクトの推進として1億5,000万円等を要求した。
また、「人材育成」では、若手の技能労働者等を育成するための環境整備に充てるため、ものづくりマイスター制度による若年技能者への実技指導として34億円等を要求。
さらに、「魅力ある職場づくり」の環境を整備するため、雇用管理制度導入に係るコンサルティング支援として4億3,000万円、「建設業女性定着モデル」推進パッケージとして8,100万円を要求した。
建設業では、他産業と比べて高齢化が進行し、技能労働者の3分の1は、既に55歳以上というのが現状だ。そうした中、建設業が持続的な成長を果たしていくためには、中長期的に人材確保・育成を進めていくことが不可欠だとしている。
これらの状況を踏まえ、同省では今後も引き続き厚生労働省と連携を図り、現状認識の共有や相互の施策を支援する取り組みや検討を進め、建設業の人材確保・育成に努める方針だ。
▼外部リンク
国土交通省 プレスリリース
http://www.mlit.go.jp/common/001143548.pdf
厚生労働省 プレスリリース
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000135402.html