プレキャスト部材を使用
三井住友建設株式会社と片山チエン株式会社は9月8日、鉄筋端部を鍛造することによって円錐台形状に加工し、プレキャスト部材の接合部で使用するTrunc-head工法を共同で開発したと発表した。
なお「Trunc」とは、円錐(circular cone)の上の部分を切った(truncate)形状の円錐台(circular truncated cone)ということだ。
現在、建設現場においては熟練工が不足しているという問題がある。それによって工場で製作するプレキャスト部材を使用するなど、生産性を向上することが必要とされている。
Trunc-head工法を開発
今回、両社が開発したTrunc-head工法をプレキャストPC床版等に使用することによって、現場で一体化する際の接合部の鉄筋作業が、これまでの工法であるフックやループの形状に加工した鉄筋を使用するという方法と比較して簡単になる。
またコンクリートを充填しやすくなるため、施工の効率化だけでなく品質を向上させることが可能となった。
すでにTrunc-head工法を高速道路橋などの床版工事へ適用を目的とした床版試験体曲げ試験と、輪荷重疲労走行試験を実施。結果としてこれまで使用されてきたプレキャストPC床版の接合方法と同じ性能であることを確認している。
今後は新設のプレキャストPC床版工事や、大規模インフラ更新事業において、老朽化したコンクリート部材の取替え工事等への適用に向けて取り組んでいく予定だ。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
三井住友建設株式会社 ニュースリリース
http://www.smcon.co.jp/2016/090717802/