地盤沈下
地盤沈下とは、地下水や天然ガスの採取、自然的な原因などで地表面が沈下する現象である。一度、地盤沈下が起きると、ほとんど回復することはなく、建造物や農業が被害を受ける。
■地盤沈下のメカニズム
粘土層の間にある礫・砂層などの隙間に閉じこめられた地下水を過剰揚水する。
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粘土層にある地下水が絞り出される。
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粘土層が収縮することにより地面が沈む。
■地盤沈下の種類
・広域の沈下現象…海抜ゼロメートル地帯を発生させる広域の沈下現象。
・局所的な沈下現象…土木工事などによる局所的な沈下現象。
※ゼロメートル地帯…平均潮位(絶えず変化している海面の高さを観測し、その平均から定めたもの)と同じ、もしくはさらに低い標高の地域のことを言う。海抜ゼロメートルを指したことから呼ばれる。
■地盤沈下の原因
・広域の沈下現象…工業用水・農業用水・消雪用水・冷房用水などの地下水の過剰揚水、天然ガスの汲み上げ、鉱山の坑道掘削などが主な原因となる。
・局所的な沈下現象…局所的な揚水や、元々水田(軟弱地盤)だった地域に建築物が構築されたような場合に、地耐力を超えて荷重が超えた場合に発生する。
■地盤沈下による被害
・建造物などの破損、一部破損
・ライフライン(地中のガス管など)の破損、一部破損
・津波、高潮に対する脆弱性