一般競争入札
一般競争入札とは、国や地方公共団体などが行う公共事業の発注の際、工事概要などを公告し、発注者側の条件を満たす希望者同士で競争して契約者を決める方式のことである。この方式には、仕様を詳細に提示して、価格のみについての競争を行うもの(最低価格落札方式)と、価格以外の要素についても提案を受けて、その評価を加えて競争を行うもの(総合評価落札方式)の2種類がある。国の契約は最低価格落札方式によることが原則となっているが、民間事業者が持つ優れた技術力を生かして、低価格高品質の調達を実現するための手法として、総合評価落札方式も認められている。そのほかの入札形式としては、指名競争入札、企画競争入札などがある。
■指名競争入札
発注者側が指名した者同士で、競争に参加し契約者を決める方式のことである。国の調達案件については、一般競争入札が原則となっているが、次の場合に限り、例外的に指名競争入札が認められている。
①契約の性質または目的により、競争に加わるべき者が少数で一般競争に参加する必要がない。
②工事または製造の請負、物件の売買その他の契約で、その性質または目的が一般競争入札に適しない。
③不誠実な業者の参加を避ける場合や、特殊な案件で検査が著しく困難な場合。
■企画競争入札
発注者側が複数の業者から企画提案や技術提案を提出させ、最も優れた内容の提案を行った者と契約を行う方式のことである。