釉薬とは

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釉薬

釉薬とは、焼き物の表面を覆うペンキのようなドロドロとした液状のものである。うわぐすりとも言う。
タイルなどの素地に塗布し、焼成することでガラス化するため、美しい色彩や光沢、耐摩耗性、汚れや漏水、退色防止の効果を得られる。

建築物のタイルに用いられることが多く、デザインによって主に以下の3種類に使い分けられる。

・ラスター釉…真珠のような光彩を発する釉薬。チタンやスズの化合物を約800℃で焼きつける。キズがつきやすい。
・窯変釉…焼成中の火炎の温度や釉薬の具合で色彩の変化を起こしやすい釉薬
・マット釉…ツヤ消し効果のある柔らかい光沢をもった釉薬

また、釉薬の有無によってタイルは以下の2種類に分けられる。

・施釉タイル
素地に釉薬をかけて焼成したタイル釉薬タイルとも言う。
表面に色彩の美しさを出すだけでなく、強度を上げたり、水やよごれを防いだりする効果がある。そのため、吸水性の高いタイルでも水周りで使用可能になる。
色のバリエーションも豊かで、装飾にも向いている。
日本で最初に釉薬が施されたタイルは、16世紀末、村田珠光の侘茶によって用いられた陶板とされており、歴史はかなり古い。

・無釉タイル
釉薬がかかっていないタイル。粘土そのものの成分や顔料で色合いを出しているため、原料土の持つ温もりや落ち着いた雰囲気がある。
施釉タイルとは違い、色味が豊富ではないが、タイルの中も同じ色のため、タイルに欠けができても目立ちにくい。

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