テラコッタ
テラコッタとは、一般的に低温で焼成された素焼きの大型タイルのことである。
元来は、素焼きの焼き物を指し、器や塑像など装飾品の素材として使われることが多かったが、近年はルーバーなどの外装材も作られており、用途の幅が広がっている。
耐火性があるため、玄関や中庭、キッチンのなどの床材としても用いられる。
※ルーバー…建築物の外壁にブラインドとして使用する建築材料である。取り付け金具を用いて、乾式工法で設置する。遮光のほか、建物の装飾効果も得られる。
外装材としてのテラコッタは用途に応じて主に二つある。
・テラコッタタイル
素焼きのタイルを指す。吸水性が高く、汚れが染み込みやすいため、ワックスやシーラー剤を塗って仕上げる。ハンドメイドの物と機械で焼く物がある。
・テラコッタブロック
テラコッタをブロック状にしたものを指す。内部が空洞になっており、透かして積み上げたり、他の外装材と組み合わせて用いたりなど、新たな表現が可能になった。
通常のタイルやレンガよりも、重みと厚みを有する。ツヤがなく、赤褐色や茶色がかったオレンジやベージュなど、暖かみのある色が特徴である。イタリア語で「焼いた土・素焼き」という意味を持つ。
テラコッタの歴史は古く、メソポタミア・古代ギリシャ・エジプトなどの遺跡から発掘されており、日本の土偶や埴輪もテラコッタの代表例のひとつにあたる。