硬水
硬水とはカルシウムイオン・マグネシウムイオンが多量に含まれており、硬度が高い水のこと。
ミネラルが多い分口当たりが重いため、飲用水には適さない。また、各イオンが影響を及ぼす範囲が広いため、料理や洗濯、染色などの用途にも適さない。
日本国内の水はほとんどが軟水だが、沖縄本島の水は比較的硬度が高い。そのため、水道水として供給する前には硬度を下げる処理を行っている。
ちなみに水の硬度は金属イオンの量によって示され、以下の式で求める。金属イオンが1リットルあたり101~300mgの水は中硬水、301mg以上の水が硬水といわれる。
■硬度を算出する式
硬度=(カルシウム量mg/l×2.5)+(マグネシウム量mg/l×4)
また、硬水は、水中に含まれるイオンの種類によって2種類に分けられる。
・一時硬水
炭酸水素カルシウムを多く含んでおり、石灰岩でできた土地を流れる河川水や地下水に多く見られる。煮沸することにより、硬度を下げることができる。
・永久硬水
カルシウムとマグネシウムの硫酸塩や塩化物を多く含んでおり、そのままでは飲用水として使用できない。
一時硬水と違い、煮沸しても硬度を下げることができない。イオン交換樹脂(カルシウムイオンやマグネシウムイオンを食塩に交換する作用を持つ合成樹脂)が開発されてからは、イオン交換樹脂を通すことで硬度を下げられるようになり、永久硬水も飲用水として使用できるようになった。