生コンクリート
生コンクリートとは、凝固前のコンクリートのこと。フレッシュコンクリートともいわれ、生コンと略される事が多い。
生コンクリートには、型に流し込む過程で型の隅々までいきわたる柔らかさ(流動性)と、固めた後の強度が同時に求められる。生コンクリートの品質は、以下の指標によって測定される。
・強度
試験用に生コンクリートを固めて作ったコンクリートに、上下から圧力をかける。どこまで圧力をかけるとひび割れが起きるかを測定する。
・スランプ
スランプとは、生コンクリートの流動性を示す値である。スランプコーンといわれるカップに生コンクリートを詰める「スランプ試験」によって判断する。逆さまにしてコップを引き抜いた際に、生コンクリートの高さがどれだけ下がるかを計測し、その差が15cm~18cmほどであれば流動性の高い良質な生コンクリートである。
スランプ値がそれよりも大きいと凝固後の強度が低い危険性があり、スランプ値が低ければ流動性に問題があると判断される。
・空気量
生コンクリートに含まれる気泡量を計測する。全体の3~6%程度が基準値とされ、それよりも多い場合は圧縮強度が低下してしまう。
・塩化物含有量
生コンクリートに含まれる塩分量。塩分量が多いと、コンクリートと鉄筋を合わせた時に鉄筋の錆を誘発させてしまう。原則として、1立方メートルにつき0.3kgよりも多い塩分を含んでいる生コンクリートは出荷できない。