VE案
VE案とは、「Value Engineering(バリューエンジニアリング)」の略で、性能や価値を下げずにコストを抑えることである。この考えに基づいて、開発、設計、製造、購買などの工程で、具体的な改善や代替案を提案することを意味する。
VE案は、1947年米国GE社のL.D.マイルズ氏によって提唱され、1960年頃日本に導入された。当初は製造メーカーの資材部門が採用し、そのコスト低減の成果の大きさに注目が集まった。その後、企画開発、設計、物流、事務、サービスなどへと適用範囲が広がり、企業体質の強化と収益力の増強に役立っている。
例えば、建物の構造強度を確保したまま、鉄筋のサイズや本数を減らすことなどがVE案に当たる。あくまでも、品質を落とさないことが大前提となる。
VE案の類似語に「CD案(Cost Down:コストダウン)」がある。CD案は、VE案とは違い、価値が低下しても良いことを前提として、材料や設計などで現在の価格より安くする案のことである。例えば、壁を高級クロス仕上げから塗装仕上げに替えることなどがこれに該当する。
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