ファインケミカル
精密化学と直訳する通り、高機能、高付加価値を付与する化学製品、およびその化学工業をいう。
ファインケミカルは多品種少量生産で加工度が高く、複雑な構造をもつ化学製品で、医薬品、農薬、塗料、染料、感光材料、高強度構造接着剤、合成洗剤、化粧品、香料、電子材料、金属代替用エンジニアリング・プラスチックなどを含む。
ファインケミカルは大規模な装置を必要とせず、バッチプロセス(非連続工程)による生産だが、高度な技術を要す。ファインケミカルの重量当たりの価格は相対的に高く、利益率も高い。
対義語である「バルクケミカル」は、自動化・大規模化した装置によって少品種・多量生産されたものである。合成樹脂、合成繊維、合成ゴムなど、様々な分野の原材料となる。バルクケミカルを生産するには、広大な工場用地や大規模装置が必要になるなど、多額の設備投資が必要となる。